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山根康児「夢」 『NRCドリーム』 第3回「タロットと心の緑化」

 

 ・山根康児インタビュー記事

   話し手:NRC自然療法研究所 所長 山根康児          聞き手:ライター おたまじゃくし


◆第3回 「タロットと心の緑化」 
 (平成24年7月9日掲載)

 

セラピースクール「シーズ」ではタロットの講座を開催されていますね。
タロットは「占い」というイメージがありますが、自然療法とタロット、セラピーとしてのタロットとはどのようなものなのでしょうか。

タロット講座を開いてから今年(2012年)で9年目になります。
私がNRC自然療法研究所を作ったとき、「カウンセリング部門」として相談業務をしていました。
当初、多くは食事療法やハーブ療法などで、体の健康問題を扱っていました。
しかし、カウンセリングで心を扱うときに、話だけではなく、目に見える形でクライアントさんと私との間にカードを置くと、コミュニケーションをとりやすくしてくれます。 ひいてはタロットを通じて心の癒しがおこなわれることを経験していきました。
そういう意味では、体の癒しに対する心の癒し、占いでもありながらセラピー性のあるタロットを取り入れようと判断しました。

 

実際、タロットの中にセラピー性を感じるのはどういう時ですか?

たとえば、悩みが生じるのは、ひとつのものにこだわりすぎるということがあります。
それならば、その枠をとりはらう、つまり自由になることによって、心、場合によっては魂のようなものが自由になっていく。  すると今度は、体も自由に軽やかになり、よくなっていくという、いい連鎖反応が起きます。
タロット講座をしていること自体がまさに健康法というか(笑)、もちろん受講される方もね。
タロットの講座やワークショップ中、対人関係を見ると「あぁなるほど、だから家族や恋人が!」と、ふっと腑に落ちることがあります。
行き詰っているときには、タロットを通して他の迂回するルートが示されます。 その選択をどうするのかは、ご自分の問題になってきます。
タロット講座を通じて、多くの方に今以上に生きやすく、自分の持っている個性を発揮できるように、というスタンスで皆さんに学んで取り組んでいただけたらと思います。
そういう意味でハッピーになるタロットセラピー。

 

前回からお話を伺っている「四天王寺計画」の中にも、タロットはどのようにかかわってくるのでしょうか?

今ある四天王寺さんでいえば、敬田院。  「敬う」という宗教にかかわるところで、いわば「祈りの場」。
敬田院では、心の救済や魂の救済というのがその目的だったのですが、「NRC自然療法研究所」で魂の救済といって、ちょっと何か別の法人ができてしまいそうですが(笑)。
さすがに、まだそこまでいく段階でもないので、では、心の救済、心のヒーリングと考えました。
四天王寺計画の中では、心をサポートするという流れを意識しての位置づけになります。
ですから、心の緑化という意味でも、紛れもなくタロットも四天王寺計画の一環としてあります。

 

ハッピーになるタロット。
山根さんご自身のタロットとの出会いは、いつだったのですか?

13歳の時に本屋さんで、たまたまタロットの本を見て、「あ、これイケる!面白い!」と。 とにかく好奇心旺盛でしたのでね(笑)。  それを買って、自分やまわりを占うようになりました。
今から思えば見様見真似ですね。 占い方も特殊な方法はできず、本に書かれている占い方だけでその通りに言葉を繋げて、その当時の自分なりの理解で解釈するレベル。
ただ、占うことで先が見えると、元気になることもあるし、いやだなぁということは回避もできて、役に立つ。
だからその当時から、決定論的な運命ではなくて、知ったら生かすことができるもの。 タロットは、人生を計画できる道具という感覚でいたのです。

もちろん今ではそれを上回る、より神聖な道具、あるいは「聖なるもの」と考えています。
ただ、13歳の自分にとっては半分オモチャでありながら、それを上手く使うと自分が好きなことができるようになるもの。  幼いながらに悩みや問題を見つめていましたが、それがはじまりでしたね。

 

その当時はまだ、カモワンタロットではなかったですよね?

当時でも色々なタロットがあるなかで、またこれもご縁なのか、なぜか「エジプシャンタロット」という、エジプトの絵が描いてあるタロットを買ったのです。
だから絵もエジプトタッチな絵が描いてあって、それを読みながら解釈をする、独学です。
それで、まわりの友達とか親戚とかを占っていて結構、お告げ度が高かったみたいで(笑)。
カードの意味を全部読むのではなく、自分の気が向いたところだけ読んでいく。 そういう伝え方をしていました。
それでも結構当たるから面白いし、学校でもちょっとした人気者になるのですけど、やっぱりそうなるとプレッシャーもあるし、当たるのも怖いぐらい当たるときがある。
これは、ちょっと怖いかな…ということで、高校に入り一回やめたり、また途中でやったり、やる、やめる、を何回か繰り返していました。

 

怖いというのはどのような怖さなのでしょうか?

プロでやっていたわけではないので、ハズレる心配はなかったですね。
「はずれたらごめんね」というぐらいで。 それでも「ハズレた」と聞いたことはなく、「また占って」ということが多かったので、まぁまぁ当たっていたのだろなとは思うのですけども。
それが、パッチリと物事が進んでいくときに、これは何か凄い力が入っている気がする。
頭の隅では「これは紙、これはカード」と思っているのに、何かがある。
もちろん心の反面では占いの道具とわかってはいるのだけど、にわかにそれが自分の持っているものがそうなっている、というのがちょっとびっくりして。
あまり重要なことを占わないほうがいいのかなと、子どもながらにちょっと恐ろしさ、たぶん今思えば、神さまを敬うときのような、かしこまる感じでしょうか。
神聖だから逆に俗なこととか、つまらないことには使ってはいけないのかもしれない、畏れ多いというような感じの怖さですね。

 

ものに宿る何かを感じた。

今ではそれが当たり前だと思い、自分でも受け入れていますが、その当時不思議なことは好きだとはいえ、あまりにもそのようになっていくときに、下手な扱いをしてはいけないなと感じました。
一方で、むしろ「タロットがあると安全」という、お守り感覚のようなプラスのイメージはずっと持っていました。
今もそれは変わらず、タロットを持てていることが、ラッキーだと思います。

 

それにしても早くもタロットリーダー(占い師)だったわけですね(笑)。

学校では放課後にさりげなく学習机を、今思えば神聖なる台として使っていました(笑)。
当時は女の子の友達もたくさんいたので、もっぱら当時の女の子の悩み事といえば、「誰々君のことが…」と恋愛を占っていくのです。

 

それは人気者になります!

実は中学校のときのあだ名のひとつが、キューピッド。
告白の仲介として、誰々くんと誰々さんを繋げる役目もしましたし、それがどうなのかということも占ってみたりして、とにかくキューピッドでした(笑)。

 

そのカード、今もありますか?

もちろんあります! 初代タロットカードですから、秘蔵でございます!
高校では進学校に進み、もっぱら勉強が忙しくなるので、友達を見るというよりも、自分自身でちょっとした身近なことを占う程度。
でもそれも忘れて、またふと、自分の何かが頭をもたげてきたときに出してきて、カードをサラサラと混ぜて、と細々と。
結局は今、タロットに携わっていることを考えると、子どもの頃から、タロットには、ある程度、信頼は置いていたのでしょうね。

 

それから時を経て、カモワンタロットとの出会いがやってくる。

2002年に「カモワンタロットとはこうだ!」という特集を読み、衝撃的でした。
13歳から触れたり、触れなかったり、しかし手放さずにずっと、15年以上そのタロットを使い続けてきたのです。 それを捨てないで、ずっと大切にしてきたので、それを超える凄いものだと衝撃だったのです。
「習いたい!」と思い、さっそくカモワンタロットを取り寄せるため「いつ本が出るのか」「習いたい!!」と先方に伝えました。
そして、本が届き、講座が開かれるときに、私の日程が合わず、「悪いけど、行ってくれないか」と弊所の加納くんにお願いして代わりに行ってもらいました(笑)。
帰ってくるなり「どうだった?」と聞くと、加納くんは「面白かった」と、カードの素晴らしさを語ってくれたのです。
ものすごく要領よくものごとを覚えてきているので、「これはカードが凄いのだろうけども、教え方も凄いのだろう」と、もともと魅力を持っていたカードなので、「なんとか習いたい!」と思いました。
そう思っているうちに、2003年5月、マルセイユタロットのカードメイカーの伝統を受け継ぐフィリップ・カモワン先生が来日しました。
カモワン先生の講演会では、「あぁなるほど!」と思い、すぐその場で「勉強します!」と、翌月から勉強をはじめることになりました。

 

心動く衝撃、そして「あぁなるほど!」と思ったポイントは何だったのですか?

それまでタロットには解釈本があっても、直感によるもの、お告げ度が高いものと思っていたのです。
その本や解釈を読みさえすれば自分も直感みたいなものが得えられると思っていました。
しかし、カモワンタロットに触れ、カモワンタロットを習うと、道理・ロジックがあると分かります。
目に見えない世界、たとえば心の中だったり、未来への可能性だったり、たとえば運命だったり。
一見、それらは目に見えないから無秩序だと思っていたけれど、それを占うタロットは、こんなにシステマティックにも見せてくれる。 「これを極めていったら、すごいことになる」と思えました。
こちらの世界にも重力や引力といった秩序があるように、カードや目に見えない世界にも何かしら秩序があるように思えて、それが理系の私にとっては心地よかったのです。
直感も今まであったように生かせるけれど、それ以上に誰でも技術を磨いてできる、そういうものがタロットなのだ、と思えたのです。
今まで思い込んでいたタロットではない「タロット」を見させていただいたので、それがもう嬉しかったのです。

 

カードの絵柄もとても綺麗です。 絵に秘められた何かを探るのも楽しそうですね。

何かしら深い伝統に裏打ちされている、というのも私にとっては大きな魅力でした。
伝統というのに、どうやらちょっと弱いのですね(笑)。
茶道も二十歳の頃から習っているのでが、伝統的なものは一人の人生以上の時間をかけて伝わるもので、何かしらの意味がないと伝わらないものだと思っています。
タロットにも伝統というものがあるとすると、当時の私が考えつく以上の何か「大切なことが流れているのだろう」という直感はその頃から働いていました。
そこから、マルセイユタロットを研究していくことになります。

 

マルセイユタロットに実際触れてからのご自身はどう変化されましたか?

まず私が実感していることは、タロットが私を後押ししてくれたから今の自分があると思っています。
もちろん、全てがタロットのおかげとはいいませんが、決めなければならないときに「自分でこうかな」と思っていても、うまくカードが出てくれたり、あるいは時々、そうではない答えが出てくれたりして、そこで気づき、今のここまでやってきました。
「真剣に問うたら、真剣に答えてくれる」という実感が私にはあります。
ほんとうに悩んだことを祈るようにカードにこめて、問うたならば、それに合わせてきちんと返してくれる仕組みがカードにある、と私は思います。
タダの紙切れではなく祈るような気持ちに対して、きちんとこたえてくれるだけの見事な仕組みがカードに秘められている。
タロット講座を通じて、カードの絵柄やシンボル(象徴)についてお伝えしていますが、カードに秘められた仕組みが、わたしたち、現実に生きている人に具体的なアドバイスをくれるのだと思います。

 

今、どうしても不安要素が強い時代だなと感じる時がありますが。

まさに見えないから不安なのだと思います。
あるいは表面の一枚しか見えず、この一枚がなくなったら終わりだ、と思っているから不安なのだと思います。
でもほんとうは、表面の一枚は私達の表皮みたいなもの。 下から下からどんどん皮膚が作られて上がってくるように、その下の下には決して消えることがないものがあるはず。

タロットはそこを教えてくれるもの。
ですから自分の表面ではないものを見させてくれる。 そして、他人にも。 たとえば一見イヤな相手でもその奥の奥に全く違うものがある。
この世界がイヤだと思っても、それはほんの一部の面だけを見ているのであって、その背後にものすごく素敵な世界がある。
そのことに気付くだけでも今、刹那的に生きている私達に、夢や希望あるいは方向性という道しるべをくれるもの。 それがタロットだと信じています。

 

タロットを学んだ生徒さん達がさらにまた、たくさんの方を占っていくという流れがありますが、この時代だからこそ生かせるタロットの魅力はありますか?

そうですね。 占いに来られる方や講座に来てくださる方を通じて、お伝えしたいことがいくつかあります。
今は、人間だけが人間の世界を完成させて、そして自分だけがいい、というような状態を作り出そうとしているように私には見えます。
そうではなくて、私達が住んでいる世界というのは、人間の世界だけではない、ほかの植物もあり、動物もあり、それ以外に一見、無機物にように見える、大地とか水など、いろいろな世界があります。
そういう世界の中に私達が生きていることを、タロットは気付かせてくれます。
人間とは大きなものの一部であることをわかったうえで、行動しさえすれば、より多くの恵みに守られて、私達が行き詰ることなく、より生きやすくなっていく。
今の時代だからこそ、生徒さんはもちろん、その先のクライアントさんにもお伝えしたい。 そして、ご自分の生活に戻られたとき、このことを実践していただきたいと思います。

 

では最後に山根さんにとってタロットとは?

自分の未知の可能性を開く扉。
タロットを使うと、見えなかったものが必ず見えてきます。
それは薄っぺらいものではなく、実はものすごい厚みがあるもので、今までは表面しか見えてなかったということに気がつきます。
自分の意外な面、ほかの人の意外な面、この世界には意外な仕組みがあると気付く。
そうなると自分にも驚くし、他人にも驚くし、世界の不思議にも驚くし、平凡ということは、もうないはずです。
この世界が平凡ということは絶対ないので、退屈だという方はタロットやりましょう!!(笑)

 

 ・山根康児インタビュー記事

 

 


 
 
 

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