「自然療法」とは
人が本来的に持っている「自然治癒力」を高める様々なセラピーを総称して、「自然療法(Naturopathy)」といいます。 自然と人との関わり方をよりよい方向へと導いてくれる様々なアプローチも「自然療法」に含めることができます。
少し詳しく定義するなら、自然界に存在する純粋な刺激である暖かさや冷たさ、日光、空気、水、土、運動と休息、栄養、薬用植物、さらに安らぎを与える心理療法などを相乗的に用いながら、人が潜在的に持っている自己治癒力と自己調整機能に働きかけ、生体を活性化する各種療法のことをいいます。
要約すると、人が自然に持っている内なる力を高めたり、強めたり、広げたり、深めたりするセラピーのことです。
自然療法の考えでは、心身の健康は「ある一定の幅の中での安定した状態である」とします。 そこへ外的ストレスが加わり、ひずみやゆがみが生じたとしても、再びもとの安定した状態へ戻ろうとする力(自然治癒力または恒常性)が働きます。 この恒常性(ホメオスタシス)が保たれる限界を超えた状態を病気と考えます。 バランスを取り戻すには、自然治癒力が最大に発揮できる環境づくりに力を注ぐ必要があります。
自然療法を大別するなら、以下の4つに分けることができます。
・1)考え方や認知に訴えかける「メンタル・ワーク」
論理療法 規律療法 認知療法 問題解決思考など
・2)感情や心象に働きかける「マインド・ワーク」
心理療法 カウンセリング イメージワーク ファミリー・コンストレーションなど
・3)身体の動きや五感にアプローチする「ボディ・ワーク」
トリートメント 気功 センタリング 茶道など
・4)ある物質を身体に取り入れる「フィジカル・ワーク」
食事(栄養)療法 ハーブ薬草療法 アロマセラピー ホメオパシーなど
もちろん、ある特定のセラピーが有用であるということはなく、各種セラピーは相互的かつ総合的に活用されることで、人の内なる自然が調和されることとなります。
東洋医学やインドのアーユルベーダ、アラビアのユナニなどの伝統医学は、これらの自然療法や代替療法を総合的に活用する智慧の体系といえます。
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